「手じゃなくて
口でやって欲しいな」
ジュンニイの
無茶なリクエストに
手が止まった。
「ダメ?」
「……」
ジュンニイの希望を
何もかも拒否するのは
さすがに気が引ける。
バスルームでの一件の後
ふたりの間には
気まずさだけが残った。
あんな後味の悪さを
もう二度と味わいたくは
なかったから
「いいよ」
機嫌よく答えてみせた。
先っちょだけゴムが
被っている状態のソレを
咥えこむようにして
根元にむかって引き下げる。
「あれ?」
すごい頑張ったのに
ゴムは真ん中にも
届いていなかった。
「舌を使わなきゃ無理だよ」
ジュンニイが
楽しそうに見学している。
「う〜〜〜〜〜」
でもやっぱ何か悔しい。
背中でジュンニイの視界を
肩で遮ぎるようにして
私は続きを始めた。
なのに
「ひゃ…んッ!!!」
スカートの中を
ジュンニイにイタズラされ
「やだ、もお!
集中できないでしょ…あ!」
もう充分すぎるほど
刺激に敏感になっているソコを
さらに尖らせた舌先で
攻め立てられて
もう何も考えられなくなった。
私はジュンニイの上に
馬乗りになって
はしたなく腰を振る。
『彼』に対する
後ろめたさも
自責の念も
この瞬間だけ
全てを忘れられた。
そこには
しょせん逃げ切れぬ現実に
命のカウントダウンに
もがく自分が
いた。