私のオデコにキスをして
ジュンニイがチカラいっぱい
抱きしめてきた。


「…しあわせ?」


「世界で一番
しあわせなオトコだ」


まさか

そんなコトバが聞けるなんて
思ってもいなかった。


言って貰えるなんて
考えてもいなかったから。


私。

私は…。


「こら。何泣いてるんだよ!」


ジュンニイが笑顔で
私の顔を覗き込んできた。

「だって…」


私の存在が誰かをしあわせに
してるなんて。


こんなにありがたくて
救われるコトバはなかった。


私のせいでジュンニイの

生活を

仕事を

人生を

さんざ振り回して
きたというのに。


それでもしあわせだと
言ってくれるの?


ジュンニイは私の顔に首筋に
たくさんのキスを降らせて


「しあわせだ」

ぎゅ〜っと抱きしめてくる。


…いい奥さんになろう。

このヒトの愛情に
誠実に応えていこう。


私はこの指輪に

そう誓った。