翌日になって
ジュンジュンからの
メールがようやく届いて
《何かそんな気がしてた》
ただそれだけ。
あっさりとした
モノだった。
そっけない文章に
何だか嫌な予感がして
ジュンジュンに
電話を入れる。
だけど
すでに飛行機に
乗り込んでしまった後
らしくって
ケータイが繋がらない。
「大丈夫だよね。
飛行機、落ちたりしないよね」
「簡単に落ちたりしないよ」
ジュンニイは電話のむこうで
考えすぎだよって
苦笑いしてるけど。
チョークの箱が
ふと目に入ってきて
不安が私をさらに襲った。
よく考えてみれば
この箱は
私が持っていたモノでは
あったけれど
『彼』が大切に持ち続けていた
遺品でもある。
そんな大切なモノを
いくら『彼』の遺志
だったからって
子どものオモチャとして
簡単に差し出すなんて
「やっぱり
ジュンジュンはおかしいよ」
昔っから肝心なコトを
ひた隠しにするような
トコロがあって
誰よりも心配だった。
『彼』に覚えて貰って
なかった。
ただそれだけで
知らないオトコ達に
身を任せてしまったりする。
「思い詰めたら何をするか」
恐かった。