それは
かつて『彼』が私に
話しかけたコトバで
まさか私が
口にするコトになるなんて。
「…助けてくれたんだよね。
ジュンジュンのコト」
「ふふん」
『彼』は
らしく、笑って
テーブルの上を指さした。
テーブルの上には
チョークの箱。
チョークの前には
電話をしていたハズの娘が
いつのまにか電話を切って
折り紙遊びを始めていた。
娘の手の中で
できあがっていく折り鶴に
私は目を奪われる。
「…これって」
再び振りむいた
そこには
もう『彼』の姿はなくて
娘が描いた壁の絵も
全て
キレイに消えていた。
「ふうううう」
娘が折り終えた折り鶴が
私の目の前を舞う。
「いつも傍にいるからッ」
娘が笑った。
「…うん。そうだね」
そうなんだね。
いつも見守っているから
おまえをもう
泣かせたりしないから
おまえだけを
「永遠に愛してる」から
himegoto*
≪〜完〜≫
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