まあるいおしり003
娘の人見知りは
少し変わっている。
赤ちゃんの頃は
私以外の全てのヒトに
人見知りしていたのだけれど
気がつくと
特定の特徴を
持ったヒトにだけ
激しいくらいの
人見知りを
みせるようになっていて。
特に
ハンサムな
若いおにいさんを見ると
思いっきり
人見知りする。
不用意に近づこうモノなら
まるでヒトさらいにでも
会ったかのように
大泣きするのも
しょっちゅうで。
ジュンニイなんか
「父親の俺でさえ
長期出張から帰ると
必ず人見知りされる…」
ちょっと複雑な
気分らしい。
私のパパや
ジュンニイのお義父さんには
全く人見知りしないし
ユッキの彼氏の
コージさんなんか
ジュンニイより
ずっと若いのに
人見知りするコトはない。
「ユッキには言えないよね」
「この子ってさ。
ホント、好みが
マニアックだから」
ジュンジュンが笑う。
虫とかうんことかも
好きだしねって
喉まで出かかった。
「動物もかわいい
柴犬なんかには
興味を示さないのに」
パグやらブルドックみたく
ぶちゃかわいいのを見ると
自分から寄って行く。
「将来、ブルドックみたいな
彼氏を連れてきたら
ど〜する〜?」
ジュンジュンは楽しそうだ。
「…姿は野獣でも
中身が子犬なら…」
やっぱりオトコは
見た目より中身だよね。
「子犬みたいに
きゃんきゃん吠えてる
弱虫なオトコ???」
「違うよ!
やさしくって
あたたかくって
かわいいトコロが
あるってコト!!」
「アニキみたいに
尻に敷きやすそうな
オトコ???」
ジュンニイは確かに
やさしくって
あたたかくって
かわいいトコロが
あるけれど
「…私、尻になんか
敷いてないもん」