そのままお互いのコトを
パパ、ママと
呼び合うコトもなく


「ジュンニイ」
「ヒメ」

と呼び合っている。


その名を呼ぶ度に
優しい記憶がたくさん
蘇ってきて

いつもしあわせに
包まれている気がする。


「マーマ!」

娘の名前を決めるときは
すごく悩んだ。

お互いの呼び名を
考えるだけでも
結論が出なかったふたりが
子どもの名前をすんなりと
決めるコトなんて
至難の技で。


「オトコノコなら
いくつか候補が
あったんだけどな」

子どもの顔を見れば見るほど
オトコノコの名前しか
浮かばなかった。


生まれ変わりであろうと
なかろうとこの子には
『彼』の人生を背負わせたり
するコトなく

自分の人生を生きて
貰いたかったから。

『彼』の名前は
あえて使うのはやめようねって
ジュンニイと意見が
一致していた。


結局は私のパパが
例のごとく

私の名前をつけたときと
同じように

自分の好きな女優さんの名前を
つけて落ち着いたけど。

私のときみたいに
その女優さんが
スキャンダルとか起こして
からかわれたりしないように
祈るだけです…。


「季節感があって
いい名前じゃない」

ジュンニイはけっこう
気に入ってるみたいだけど。


春を告げるその名前は
ちょっぴり『彼』との
最期を思い出させて

ほろ苦かった。


次の子どもは
何て名前にしようかな。

今度はパパに命名権を
奪われないよう
ジュンニイとよく
話し合わなくちゃ。


「ねえ、ねえ。
ジュンニイ」


生まれてくる子の名前
オトコノコなら


JYUN−Zで

「ジュンジィ、なんてどう?」


ジュンニイが無口になった。





ジュンニイとお風呂♪

≪〜完〜≫


この作品をお読みになった
感想をお寄せください。


下記の感想の中から
ひとつ選び

【いいね!】ボタンを押すと

お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。


絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。



特に感想はありません。
次の話も期待しています!
今回の話は特にお気に入りです!