「顔あげちゃダメ!
防犯カメラに
写っちゃうじゃない!!!」


ジュンニイが鬼ウケしている。


「ジュンニイは
マンションの中なんて
うろつくコトなんて
ないかもしれないけれど

私にはご近所づきあいってのが
あるんだから!!」

私はジュンニイの背中を叩いて
訴える。


「…わかったから」

ジュンニイは笑いを
こらえながら
私を正面に抱き直した。


「ちょっとやだ!
こんなの!!」

落っこちないように
私は両腕で
ジュンニイの首に
しがみついて
両足をジュンニイの腰に
絡ませる。


ジュンニイの長い腕は
天井近くにあった防犯カメラに
簡単に届いて

そのレンズ部分を
その手で蔽い隠した。


「これで誰も見てないよ」


ジュンニイの声が
セクシーすぎで

ドキドキする。


ふたりのカラダの間に
挟まっているだけの雑誌の束が
今にもすべり落ちそう
だったけど。

ジュンニイは
かまう様子もなく

フリーな片手で
スカートの中身を
撫でまわしている。


「…どっしようか?」

ジュンニイに意地悪な
質問をされて

私の顔が紅潮していくのが
わかった。


エレベーターが突然
動き出す。


「誰かがエレベーターのボタン
押したみたいだね」

「どうするのッッッ!!!」

「どお〜しようかな〜♪」