高校に入ったばっかりみたいな
言い方してたけど
「歳、いくつ?」
「16」
私のが1個年上で。
「じゃ、おね〜さんが
リードするね」
なんて
自分だって未経験なくせに
余裕こいてみせてしまう。
雑誌の体験特集で得た
怪しげな知識を
総動員して
少年Aの服を
脱がしていく。
意気込んでたのは
どうみても
私の方だったけど
「あッ…ん」
気がつくと
少年Aのペースで
全てが進んでいて
こういうのの巧い下手って
経験じゃなくて
センスの問題だって
何かで読んだのだけど
それはまんざら
ウソでもなかったんだって
嫌という程
思い知らされた。
「本当に初めてッ、なのッ」
「うん」
うっそだああああ。
私の戸惑いなんか
眼中にないってカンジで
これでもかって
付き上げられる。
背中のカーペットが
汗まみれで気持ち悪い。
「場所ッ、移動ッしない?」
「…いいけど」
息も絶え絶えなのは
私だけで
すんごい悔しかった。
少年Aは
繋がったままの私を
駅弁売りのようなスタイルで
抱きかかえて
隣りのベッドルームに
移動する。
すごいチカラ。
私なんぞを軽々と抱えて
ちょっとその逞しさに
感動した。