「やッ、あ、あ、あ」
ベッドのスプリングが
しなって
少年Aの腰使いが
ますます激しくなる。
繋がった場所が
ヒリヒリして熱くなって
その運動に
耐えられなくなるまで
その行為は続いて
自分が白旗をあげる瞬間まで
意識があったのは
覚えているのだけど
アタマの中が真っ白に
フラッシュして
気がついたら
朝になっていた。
ベッドの中
ハダカのまま。
私の胸に保護されて
無防備な顔で
少年Aは
眠っていた。
「夢じゃなかったんだ」
現実を受け止めながら
私はベッドを抜け出した。
オンナになってしまいました。
名前も身元も知らない
オトコノコと。
「あっはっはっは」
何だか冷静になってみると
顔から火が出るくらい
恥ずかしくなってきた。
シャワーを簡単にあびて
朝ごはんの支度をする。
テーブルの上に
出しっぱなしになっている
果物ナイフが
目に入ってきた。
「私、とんでもないコト
しちゃったんじゃ
ないだろうか」
アタマの中を
不安がよぎった。
3日で出頭するって
言ってたけれど。
「……」
3日間、どこで誰と
何をしていたんだって
警察のヒトに訊かれて
このヒトはバカ正直に
話したりはしないよね。
そんなコトを考えながら
トースターを覗いていると
突然後ろから
抱きしめられた。
「…オハヨ」