「遅いぞ。
何してたんだ!」
ケータがイラついていた。
タクシーを拾って
先輩との待ち合わせ場所に
3人で向かった。
タクシーのメーターが
上がる度
ケータは私に視線を
投げてきて
全然落ち着かない。
新幹線の駅で
フカザワ先輩の姿をみつけて
「ひろちゃん!」
天使が駆け寄った。
その瞬間。
周りから警察のヒトらしい
ヒトが動きだして
「先輩!
こっちへ!!」
ケータがふたりを誘導した。
駅のエアポケットみたいな
場所に隠れて
警察のヒトがいなくなるのを
息を殺して待った。
「こんなコトも
あるかと思って
駅の中の構造
昨夜のうちに
調べといたんです」
なんて
ケータにしては
気が聴いていた。
「おい、ケロ。
おまえの制服
そのコの服とチェンジしろ」
「は?」
「ほら、モタモタしてる
時間はないぞ」
って
制服を脱ぎ始めた。
ケータは私と自分が
ふたりになりすまして
ふたりを逃がす
つもりらしいケド。
ここで着替えろって…!?
「アンタねえ。
駅の構造調べるくらい
アタマ回るんだったら
着替えくらい用意して…!」
振り向いたら
いいカラダのオトコが
ふたり
パンツ一丁になっていて。
…思わず固まってしまった。
「カエデさん。はい、これ」
って
目の前の天使も
キャミ姿になっている
!!!!!!!!!!
ありえないでしょう!!