学校に行ったのは
いいけれど。

その日は1日中
教室で泣いてしまっていた。


クラスメイトも
先生も

さすがにこんな私を
遠巻きにしてて


ああ
私はやっぱり
ひとりなんだなって

思い知らされる。


でも

そのおかげで
私は思う存分
泣くコトができた。


学校が終わる頃には
私はすっかり
泣き疲れてて。


ぱんぱんに
腫らした目で帰路につく。


「あれ?」

玄関の横にある
駐車スペースに
サトルの車が停まっていた。

チェックアウトの
時間はもうとっくに
過ぎている。


「…どうして?」

サトルの泊まっていた部屋に
飛び込むと

そこには
荷物だけが置き去りに
されていて。

まさかまた
ごろーまるが
いなくなったとか

事故か何か
アクシデントに
見舞われたとか…!


「おばーちゃん!
お客さん
どうしちゃったの!!」

食堂に駆け込んだ。


「夕食おいしく
いただいてますけど」


そう言って
私に冷やかな視線を
送ってきたのは

サトル本人だった。