…どうして?
「な、何でいるの!?」
「何でって…」
サトルはお味噌汁を
ゆっくりすする。
「だって
ごろーまるも見つかったし」
「マーガレットに
そんな名前つけてたんだ?」
「……」
「名前の由来は?」
「……」
箸を止めるコトなく
淡々と質問してくる
この空気が
何だか恐かった。
「ちなみにさ。
マーガレットって名前はね。
こいつが
マーガレットの花のように
たおやかで上品で
あまりに可憐だったから。
オフクロがつけたんだ」
「……」
この場合。
ツッコんで
笑うべきなのだろうか。
「水蜜桃、食べるかい?」
耳の遠いおばーちゃんが
マイペースで
話に割って入ってくる。
「あ、いただきます」
何だかお客というよりも
孫の世話を
焼いているみたいに
おばーちゃんも
凄く楽しそうで。
「もしかしてさ。
ごろーまるって
ごろごろ鳴きながら
まる〜くなって眠るから?」
…ご名答。
「こいつ
リラックスしてるとき
いっつもそうなんだよな」
誰か他にヒトがいると
高いトコロに
登ってしまって
「めったにそ〜ゆ〜トコ
見せないんだけど」
そんな話をしながら
サトルは
ヒザの上のごろーまるの
アゴを触って
ノドをゴロゴロ
鳴らさせてる。