どひゃああああああああああ。
「ウソだ。
そんな素振り全然…!」
「俺、こう見えても
神経質なの」
だけど
私といると
リラックスできるって
仕事にも
集中できるって
サトルは
私の頬を撫でた。
「それって空気みたいな
存在だってコト?」
「そう。
俺を本気で苦しめもする」
サトルの手が
私のセーラー服にかかる。
「俺って仕事でも何でも
割り切って
受け入れたり
切ってきたり
簡単にしてきた」
こんなにも結論が
出せなかったのは
言い出せなかったのは
初めてだって。
サトルは
私のスカーフを
派手に抜き取った。
「ダメだよ!
おばーちゃんが
きちゃうかも」
「おばーちゃんに
見つからなければいいんだ?」
えッ?
サトルは外のフスマに
《起こさないでください》の
張り紙をして。
私を押し入れの中に
放り込んだ。