ネットカフェの店員の
テルさんは

3人とも同じ学校の
先輩後輩だと
言っていたけれど。


足の応急処置の為に
薬局を訪ねたとき

テルさんは
この薬局のオーナーさんに
タメグチを利いていたのに

そのテルさんを
ぞんざいに扱っていたセイが

オーナーさんに対して
エラく殊勝な態度でいる
という

ねじれた構図、人間関係…。


「……」

セイは打算から

相手や状況によって
自分の態度を
平気で変えたりするヤツ
だけど

それにしても

なんかすごい違和感だ。


「娘が嫁いだ田舎から
また戻ってきたからね。

ウチも漢方を中心に
本物志向の
自然派化粧品なんぞを
置いてみようかと思ってね」


薬屋のオーナーさんが
ウンコ効果で
ツヤツヤになった、と
自分の肌を見せつけるッ。


「キリエのヤツも
張り切って
やってくれとるよ」


おじいちゃんオーナーの
コトバに

「…安心しました」

セイが何とも言えない
やさしい目をした。


私と目が合って

「トーコ。

悪いけど
お茶を運んできてくれる?

キッチンに
用意してあるから」

「え?、あ、うん」

セイが私に
悪いけど、なんてセリフを
言うなんて

ヤリでも降ってくるんじゃ
ないだろうか。


今日のセイには、なんだか
すごく調子が狂わされるな。