今更、後悔しても
仕方がないコトでは
あるんだけれど。

やっぱり
責任、感じるよ…。


私はシェイカーのフタを開け

ゴクゴクと喉を鳴らして
プロテインジュースを
イッキに飲み干すと

「汗かいたから
シャワー浴びてくる」

私が席を立った、そのとき

リビングの電話が鳴った。


「あ、私が出るよ」

電話に出ようとしたママを
制して

「もしもし?」

私が電話に出ると


『あ、何だ。

ちゃんと帰ってたんだ』


ってッ

その声はッ!!!!!


「セイッ!?」


『お前のコトだから
あの後、おとなしく
帰ったと見せ掛けて

そのままタクシー代を
懐に入れ

歩いて帰ろうとするコトも
考えられるからな』


スルドすぎッ。


しかも
私のケータイに掛けずに

家の固定電話に掛けて
確認だなんて

ヤリクチが可愛くないッ。


「1万円をネコババされると
思ったのなら

ちゃんと運転手さんに
預ければよかったのにッ」


『フン』


それだけ、セイが
あのときアセっていて

私をその場から、急いで
追い払いたかったのかな

とか考え出すと

複雑な思いになるけれど。


だけど

そんなセイがわざわざ
所在確認してるの、って

「セイもやっぱり
あの街の危ないウワサを…」


「あら、セイって
お出掛けしてたの?」

パパの食べ終わった
お皿を片づけていた
ママの声が

私の質問をかき消した。