「ワンオーも所詮は
ごっこ遊び。
そんなアイツらを
本気で頼りにしてしまった
ヤツが
バカをみるだけだ」
セイのコトバが
私のアタマの中に
甦って来て。
セイの言っていたコトを
鵜呑みにして
先入観を持っていたワケじゃ
ないけれど
守秘義務とか
常識的な配慮すらも
確かに
何だか上っ面だけのように
感じてしまう。
どこが
どうおかしいのか、って
具体的に
説明するのは難しいけれど
何だかとっても
イライラしてしまっていた。
だけど。
そんな私に
「…トーコ。申し訳ない」
シンスケがチカラなく
アタマを下げて
きたりするから
「やだ。シンスケッ。
らしくないよッ!」
私は何も言えなくなる。
元は、と言えば
私がシンスケを誘って
あんな場所に
ひとり置き去りに
しちゃったからで。
「…私に協力できるコトが
あるのなら、ね」
この車の行き先が
地獄の1丁目だとも知らずに
私はシンスケに
同情していた。
月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ
レクイエム#016
≪〜完〜≫
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