「一連の通り魔の犯行に
見せ掛けて

日頃
自分が憎しみを持っていた
相手に

仕返しする、って
パターンが…」


「…私ッ。
シンスケに恨みなんて
持ってないですしッ」


「じゃあ、妬みとか嫉み?」

おね〜さんが
さらにたたみ掛けてくるッ。


「あり得るな〜。
キミ、アタマ悪そうだもんな」

初対面のヒトに
そんなコト
言われる筋合いは
ありませんッ!


「こんな夜遅くに
呼び出されて

出てくるなんて

何か後ろめたい気持ちが
あるとか?」


あの〜。


「普段から
このシンスケくんのコト

逆らったら恐いとか
思ってるんじゃないの?」

もしもしもしッ。


否定するのも
アホらしいその展開ッ。

なのにッ!


「…トーコ。そうなのか?

俺のコト
そんな風に思ってて?」


シンスケが私に
情けない目を向けていてッ。


「あのッ
あのですねッ!」


「無意識にやっていたのなら

犯行時に
精神耗弱だった場合も
考えられるから

罪は問えないわ」