ふと、気づくと

右車線を走る車までもが
みな徐行運転しながら

車から
身を乗り出すようにして
舞台を覗き込んでいて。


車が大渋滞して

事情を知らない
ドライバーが鳴らす
クラクションが

遥か遠くで
鳴り響いている。


車をぶつけられた、と

勇んで
飛び出していったハズの
ワンオーの
おに〜さんまでもが

「何だ、この騒ぎは!?」

ヒトゴミを掻き分け
舞台に近づこうとして

「押してんじゃねえよ!
このオッサンッ!」

オンナノコ達と
揉め始めッ。


「君達、高校生だろう!?

こんな夜遅くに
出歩くなんて

ろくなオトナに
なれないぞ!」


「触ってんじゃねえよ
オッサン!」


…大騒ぎになっていたッ。


ワンオーの
おに〜さん相手に
勇ましい彼女らは

みんなして
舞台の主役と同じ仮面を
手にしていて。


…ここはアイドルの
コンサート会場かッ。

それとも
新手の
宗教団体の集いなのかッ。