「…ったく!
酷い目にあったッ!」
ワンオーのおに〜さんが
騒ぎから
逃げ込むようにして
おね〜さんと
車の中に
駆け込んでくる。
「もお!
しっかりしてよね」
ワンオーのおね〜さんが
愚痴りながら
運転席に着いた。
「…ッるせ〜な!
アイツら
覚えておけよ!
あの制服
調べて
学校に通報してやるッ」
後ろの車の運転手から
奪ってきたのか
くしゃくしゃになった
名刺が
私の足元に転がってくるッ。
「……」
なんかマジこのヒト
コワイんですけどッ。
こんな緊迫する
状況下で
空気を読めない
私のケータイ電話が
ワンオーのおに〜さんの
手の中で
鳴り出すなんてッ!
「ウゼー、電話かよ!?」
私のケータイに
当然のように出るのは
ヤメテクダサイッ!
ケータイを
奪い返そうとする
私の顔を
片手で押し返し
「ああ、そうだけど?
トーコちゃんの
ケータイだけど?
え?、俺?
俺はね〜…」
ワンオーのおに〜さんの
声が
いいストレスの捌け口を
見つけたと言わんばかりに
弾んでいた。
月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ
レクイエム#021
≪〜完〜≫
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