レクイエム#022


いったい
電話の相手は誰なのか。

「え、キミ、ワンオーのコト
知ってるんだ!?

いや、ま〜ねッ
それほどでも。いやあ。
あはははは!

社会貢献したい一心で
やってる活動だし

ま、ヒトとして当然なコト
だからねえ。

え?、いや〜。
そんなコトないけど。
ま、よく言われは
するけどね。

ふふふ」

…不機嫌だった
ワンオーのおに〜さんが
満更でもなさそうな笑みを
湛えながら
電話の相手に答えてる。


私の知り合いで
私のケータイに
ワンオーが出ても
驚かない相手…?

…てッ。

「…もしかして」

電話の相手は

「テツオさんッ!?」

ひえええええ。

後で掛け直す、って
言ったのにッ

アナタはしばしの間も
待てなかったんですかッ。


「ふうううん。へえええ。
そんなコトが…」


…アジアンビューティーの
一件を
誤解しているテツオさんッ

マジ、何を語り出すか
わかったモノじゃ
ありませんッ。


「え?、そうなんだ?

この子の両親?
さあ、知らないんじゃ
ないのかなあ」

ワンオーのおに〜さんが
私の顔を思わせぶりに
チラリ、見てッ!

「こんなおバカな子の
親なんだから

そりゃあ、かなりの鈍感
なんじゃない?」

とは失礼なッ!!!