「オンナが持つような
デザインには
見えないけどな」
「オンナノコがみんな
可愛い色を好むとは
限らないしッ」
シンスケってば
いつになく
自分の考えに固執していて。
「もう、いいじゃないッ。
やめようよ」
「……」
私のそんな態度に
苛立ったのか。
このケータイが
バードさん本人の
モノだという証拠を
掴まんとばかりに
シンスケが強引に
手を突っ込んでくるッ!
「ちょッ、シンスケ!」
私の制止も聞かずに
シンスケは
私のポケットの中で
ケータイを開き
中身を覗き見ようとした。
本人の許可もなく
勝手に他人のケータイを
見るなんて!
今日のシンスケは
あまりにも
人間不信すぎませんかッ。
「…何だよ、これ」
「え?」
「どうして
セイの小学生時代の写真が
待受画像に
なってるんだよ…!」