「はは。
田舎で育てられたから
表現が昭和してて
申し訳ない」
バードさんが
アニメの少年主人公みたいな
よく通る声で、笑った。
「で、どうする?
このままワンオーの
本部行きでいいワケ?」
「あ」
バードさんの問い掛けに
答えを即答できず
「……」
「……」
眉間にシワを寄せた
シンスケと見つめ合う。
…このまま
何もなかったかのように
ここで降ろして貰って
タクシーを拾って、と
いきたいトコロだったけど。
シンスケのアタマを見ると
無防備に
夜の街に飛び出すのは
それはそれで
やっぱり怖かった。
「……」
「……」
どうしよう。
どうすればいいんだろう。