「えッ、いえッ」

「…そのケータイ」

「え」


私の手の中のケータイを
ミラー越しに見つめる
バードさんの顔色が

明らかに変わっていて。


「…それ、キミの?」

「あのッ、これはッ
ここに落ちていたヤツでッ」


「…そうなんだ?
…誰の忘れ物かな」


バードさんの
穏やかな微笑みが

私の心臓をバクつかせる。


「電話、誰からだった?」

「え、あ、はいッ。

間違い電話だった
みたいですッ」

「……」

「あはッ?」

なんだろうッ。
この重苦しい空気はッ。


「…トーコ、お前
間違い電話の相手と
何、長話してたんだよ!」


「ヤだな、シンスケ〜」

シンスケってば
どちらの味方なんですかッ!


「…もしかして
このケータイ

トーコ
お前の、だったのか?」

「え」

「お前が
俺のケータイから
セイの画像を
持ち出していたのか?」


「シンスケ…?」





月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ

レクイエム#027

≪〜完〜≫


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