「たくさんの通り魔事件を
扱ってきたワンオーさん!

いかがしましょうか!?」

バードさんの
皮肉めいた口調に

「…バカを言え。

これが
いつもの通り魔なんかで
あるものか!」

後部座席の
ワンオーのおに〜さんが

ちいさくなって震えている。


「ワンオーが
そう断言するんだから
そうなんでしょうね」


バードさんが一瞬
笑ったように見えるなんて

私は相当パニックしていたに
違いなかった。


「この街に出没する
通り魔って

襲う相手を選んでいると
もっぱらのウワサだから

この車が襲われるなんて
ありえないですよねえ」


え?