「ワンオーのメンバー。
朝の太極拳に
参加登録している者。
公園で店を出している者。
ここから
被害者はひとりも出ていない」
「知るか!
そんなのはウワサだろ!
たまたまだ!」
ワンオーのおに〜さんの
雄叫びと同時に
また激しく車体が揺れ
後部座席の窓から
バイカーの腕が伸びてくる。
「そうですか?
あのオフィス街で
働いてる人間はみんな
お守り代わりに
太極拳に高い参加登録料を
払ってるって
評判ですよ、っと!」
そんなバードさんの
おしゃべりに
トドメを刺すように
バイクに接舷された
私達の車は
バン!
招かざる客に
後部座席のドアのロックを
簡単に解除され
「うぎゃあああああああ」
ワンオーのお兄さんの
断末魔の叫びとともに
その乱暴な侵入を
許してしまっていた。
月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ
レクイエム#030
≪〜完〜≫
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