「あは、ははは」

百年の恋も冷めるとは
まさにこのコトッ!

いくらなんでも
これは
ヒトとして、どうかと
私は思いますううう。


「…くっそお。

ふざけたマネ
しやがって…ッ!」


乗っ取り犯の手が
私の座席に掛かり

「……」

フルフェイスのメットが
私の顔の間近で
睨みを利かせていたッ。


「あは?」

「……」

「あはは…」


石焼ビビンパのような
アタッシュケースの
取っ手を持って

両手でそれを
持ち上げたのは

けっして
応戦の意思表示では
なかったのだけど。


万が一ッ、万が一ッ
相手が襲ってきても

メットの上からなら
これで思いっきり殴っても
死にはしないよねッ。

ね?、ね?、ねッ!?


アタマの中は
パニック寸前。

心臓の音がバクバクと
さらに
自分を追い詰めていた。





月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ

レクイエム#031

≪〜完〜≫


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