ワンオーのおに〜さんの手が
私の腕を取り押さえ

「車をこれだけ派手に壊して
何事もなかったように
帰れると思うなよ」

「え」

私が壊したワケでもないのに

どうして私が腕を掴まれて
そんな脅しを
受けなきゃならないのかが
わかりませんッ。


「…触るな…」

「え」

「俺のトーコに
触ってんじゃねえよ!」

「!!!」

セイの肘が
ワンオーのおに〜さんの
ミゾウチにヒットして

「く、わッ…」

おに〜さんが
ふたつ折れになって
のた打ち回る。


「ああ、失礼。

服の中に鉄扇を
入れてたんでしたっけ」

しら〜っと謝罪してみせる
確信犯ッ。


「このガキッ!
ただで帰れると思うなよ!」

ワンオーのおに〜さんに
乱暴に肩を掴まれたセイが

ニヤ。

確かに笑っててッ!