こんな性質の悪い相手に
ケンカを売るなんて

自分の立場を
わかってないとしか
思えない!


綺麗だから
賢いから

全て何でも
許されてきたのかも
しれないけれど

それが
通用する相手ばかりじゃ
ないってコトを

セイはもっと知るべきだ!


私がこんなに
心配をしているとゆ〜のにッ

セイってばッ

我関せず、と言わんばかりに
車の外を見ていて。

「セイいいいいい…」

お願いですから

もっと空気を
読みましょおおおお!!!


「とにかく
ワンオーの本部に
来て貰おうかな」

左手で
乱れた服装を直しながら

おに〜さんが
勝ち誇った顔をする。


「場合によっては警察にも」

「え」

「そう。保護者にも
連絡しなきゃならないしね」

さらに
追い打ちを掛けてきたけれど


この“保護者”という
キーワードに

セイの眉間にシワが寄った。