「4年前と同じセリフを
同じ相手から
聞けるなんてさ。

懐かしすぎて
笑っちまうぜ」


セイが強い目を向け
正面の敵を笑っている。


「…セイ?」

4年前って…。


「今でもときどき
背中に押し当てられた
タバコの痛み

思い出すんだよねえ」


「ハハ…お前、まさか
あのときの」

ワンオーの
おに〜さんの顔が
引きつった、そのとき

パア!

突如、後部座席が
四方から煌々と
ライトに照らされた。


「そこまでだ!」

「…!?」


暗闇の中
大勢のヒトの気配が
するけれど

それを確かめるには
ライトがあまりにも
眩しすぎで

「ケホ」

扇がれる風に乗ってくる
お香の匂いに

思わず、むせ返る。


「…後ろの車のオンナ
仲間を呼びやがったな」

テルさんの声に

“形勢逆転”

私達は
自分達の置かれた立場を

自覚した。





月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ

レクイエム#035

≪〜完〜≫


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