「あ、いや。セイ。
だってさ!

あんなに必死で
彼女のコトを探してたから

少しでも早く
吉報を、と思ってさ…」

必死になって
言い訳をしようとした
テルさんに

「…勝手なマネを!」

セイは苛立ちを
吐き捨てる。


「彼女のコトを
探してた、って…?」

「…トーコには
カンケイない!」


私と私の上の動物を
邪魔にしながら

セイが
車から降りて歩いて行く
その先に

見覚えのある
女性のシルエット。


「……」

まさか。


「まいったよなあ。

キリエさんってば
ホントに
来ちゃうんだもんなあ」


「キリエ…さん?」


キリエ先生…?


「……」

ワンオーに
囲まれるようにして
そこに立っていた
その女性の手が

近づいてきたセイの
腕と肩を掴むと

それに応えるように

セイはその女性を
自分の胸に抱き寄せた。


「…何、これ」

あはッ。


「どういうコト
…なのか、な…?」





月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ

レクイエム#036

≪〜完〜≫


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