「ケータイの情報から
ケータイ会社のシステムに
伺いを立てれば
持ち主を割り出すのなんて
案外、簡単だよ」
「…あは?」
それって
不正アクセスでは…。
「そんな目で
責めないでくれる?
この技術のおかげで
トーコちゃんの窮地、結構
救ってきたんだけどな」
はい?
「トーコちゃんが
車で拉致られる度に
利用した
警備会社や
国防省、警視庁のシステム
数え上げればキリがない」
「!!!」
…思い起こせばッ
私が知らない車に
乗せられる度
確かに
セイはいつも短時間で
私の居場所を
つきとめてはいたけれど。
それはすべて
セイの愛のチカラの
なせる業かと
思っていましたッ。
「ホント、セイの為に
どれだけ危ない橋を
渡らされてるか〜」
テルさんの目が
笑ってないッ。
「…ごめんなさい」
「別に。
いつものコトだしね〜」
「……」
「それに…」
それに?