「ワンオーの誰かと
裏で手を結んでいて
シンスケくんを
襲わせたのも…」
「…あはッ。
それって
ワンオーが通り魔だ、って
言ってるように
聴こえますけど?」
「ワンオーには
通り魔を
自作自演してる、って
ウワサもあるからねえ…」
…何より
ワンオーのおに〜さんを
怪しいと思っているのは
この私だった、のだけど。
「あくまで、ウワサね。
ウ、ワ、サ!」
「……」
テルさんの言い方は
なんだかコトバの端々に
険があって
不愉快な気分に
させられる。
「あ、ケータイの身元
割れたみたいだよ」
テルさんが嬉しそうに
こっちを見ていた。
「…それって、やっぱり」
ワンオーの…?
私が身を乗り出そうとした
瞬間!
「きゃ!?」
背後から伸びてきた手に
襟首を掴まれ
引き寄せられる!
「…騒がないでくれるかな」
静かな車内に響く声。
「……」
私の首元に
切っ先の尖った冷たいモノが
押し当てられた。
月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ
レクイエム#038
≪〜完〜≫
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