「……」
自分のオマヌケぶりを
さりげなく
バードさんの狡猾さに
すり替えるなんて。
あの気難しいセイの
右腕だから
当然、いかなるときも冷静で
もう少し
アタマのキレるタイプ
なのかと思ってたけど。
なんで
こうなっちゃうのかな。
「はあああああ…」
でも
おとなしくしていれば
いずれは
解放してくれるんだよね?
バードさんが私の目を
ボールペンの先から
とっさに守ってくれた事実に
私はどこか楽観的に
なってしまって
いたのだけれど。
見逃してしまっていた
ちいさな悪意。
巧妙なワナ。
それは
セイの魂を
引き千切らんとばかりに
進められていく
過酷なゲーム。
そこは地獄の一丁目。
過去の因縁にいざなわれ
私達の乗った車は
深い闇の中へと
呑み込まれていった。
月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ
レクイエム#039
≪〜完〜≫
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