“誰がここで商売していいと
許可したんだ?、あぁ?”


ヤバい世界のヒトとの
揉めゴトに巻き込まれ


「ちいさい頃から父親に
太極拳を習っていて

多少なりとも
腕に覚えがあったばかりに

かえってトラブルを
おおきくしちゃってさ」


住民の連絡で駆けつけてきた
ワンオーのメンバー達の

落ち着いたチームプレイや

警察や地域住民との連携を

このとき
初めて目の当たりにする。


「ああ。このヒト達

遊びやヒマ潰しで
やってるんじゃ
ないんだな、って

衝撃を受けた」


「……」


「このときのメンバーの
ほとんどが

ワンオーを発足させ
活動を始めた初期メンバー
だったんだけどね」


このときのワンオーは
まだ制服もなく

街の象徴であった
ウグイスをイメージした
カーキの羽根を
肩につけていて。


“この羽根を見掛けて
安心だ、と
感じて貰えるような
信頼を得たいんだ”


「彼らワンオーは

やるコトも言うコトも
いちいち
カッコよかったんだよね」


バードさんが語る
当時のワンオーは

あきらかに
私が知っている
ワンオーとは違っていた。