「なんかさ。

目が合っても

相手の顔色と反応を
確認してから
笑うようなトコがあって

そのキョドり方が
妙に可愛いくてね」


こっちのリアクションに

青くなったり
赤くなったり。


額から
汗を拭き出しながら

何を質問しても
ちょっと訛りのある
しゃべり方で

懸命に答えていて。


「よく彼女とふたりで
彼をからかったなあ」

バードさんが笑ってる。


「……」

自殺する人間って

感情を表に出さない
陰鬱なイメージが
あったんだけれど

バードさんがモノマネする
お義兄さんは

本当にお茶目で
愛らしくて。


「大好きな鳥の話を
するときなんて、もう

目を輝かせながら
こんなカンジで
テンション、マックス!」


ソファーの縁を握り込み

ヘッドバンギングさながらの
バードさんの
その派手で奇妙な動きに

「クス」

思わず私も
笑ってしまっていた。