「そう。ウグイス」


…この家に

そんな生き物がいたコトに
ビックリだ。


「あ、野生鳥獣を
飼ってもいいのか、って
顔してるけど

これはちゃんと特別に
環境局で飼育の許可を貰って
飼ってるヤツだからね!」


「……」

ウグイスが野生鳥獣だとか
飼育に許可がいるだとか

そんな知識が私にあると
思ってくれているのは
嬉しい限りですが

バードさん

相変わらずの安定の
思い込みの激しさです。


「8年にもなるかな。

クボくんが見つけて
ワンオーで保護したときは
もう虫の息でね」

「……」


「助からないと
環境局のヒトも
判断したんだろうね。

結構、アッサリと
許可をくれたよ」


野鳥に触った後だからか

バードさんは石鹸を手につけ
念入りに手を洗っていた。


「足が歪んでしまっていて
止まり木にも留まれない
そんなコイツが

まさかこんなに
長生きしてくれるなんて」