「もっと他に賢い方法は
あるワケじゃん?」
セイは
私の肩を横に押し退け
バードさんの目の前に
持っていた包みを差し出す。
「アンタはその経緯を
知っている」
「……」
「知っていたからこそ
あの日、ワンオーの車に
乗せられた小学生を見て
“確信はナイ”けれど
“ヤバい”と
感じてしまったんじゃ
ないの?」
「……」
セイ…!
「私ッ、てっきりセイがッ
クボ先輩のコトを
よく思っていなく…うぐッ」
セイの背後から出した
私の顔面に
セイのアイアンクロウが
炸裂した。
「むぐぐなぐううう」
ゴメンナサイ、が
セイの掌の中で変換される。
「…お察しの通りだよ」
バードさんがセイの手から
包み紙を受け取った。