ボック☆の制服のデザインは

クボ先輩が
他人の名前を借りて
応募したモノで

公にされていない
秘密のハズで

何年も交流のなかった
クボ先輩のお義兄さんが
知る由もなく…。


「ハン!

別の誰かにデザインさせて
自分のアイデアだとか
言ってるだけじゃないの?」


皮肉な笑みを湛え

セイがくるり、と身を翻し
バードさんに向き直る。


「証拠ならここにある!」


バードさんが
油紙に包まれた“ソレ”を

突き出すと

「へえ…!」

セイの片方の眉が上がった。


「……」

何だろう。この違和感。


包みの中身に
興味があったと言うのなら

隙だらけのバードさんから
さっさと取り上げれば
済むコトなのに

まるで
何かを確認するように

セイは丁寧に
手順を踏んでいて。



明らかにされていく
過去と真実の裏で

セイが誰を意識し
何に苦しんでいたのか。


セイの肩の上

傷ついた鳥が
静かに爪を立てていた。





月夜に啼く春鶯
〜ツキヨニナクトリ

レクイエム#063

≪〜完〜≫


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