そもそも
クボ先輩が本当は
悪いヤツであろうと
なかろうと
今更、そんなのを
検証する必要などない
言ってみれば
セイにとっては
“どうでもいいコト”で。
むしろ
バカ息子の“お戯れ”
“ご乱行”として
そのまま
闇に葬っておいた方が
セイにとって都合よく
収まっていた話なワケで。
なのに
「どうして…」
シンとした空気の中
『フォー。フォー。フォー』
「!!」
空気を読めない
フクロウの目覚まし時計が
私達に
丑の刻の終わりを
告げている。
「…なんだ、この音…?」
私の肩越しで
セイが顔をあげる
気配がした。