簡単に自らのプライドを
捨てた自分を悔やむ私に
「“情報”ってのはさ
活用できる人間に提供して
初めて“価値”が
生まれるワケ」
テルさんがさらに
追い打ちを掛けてくる。
「あの…私はッ」
「俺、トーコちゃんには
“静かにして待ってれば”と
これ以上ない
最善の提案をしたつもり
だったんだけどさ」
「それは…!」
「俺に何パターンか
アイデア出させて
その中から
自分の出来そうなコト
したいコトを
選びたいワケ?」
「できれば…」
「トーコちゃんってさ
複数の案から
ひとつの選択ができる程
賢いとは
俺にはとうてい
思えないんだけど?」
テルさんが私の“お手”を
勢いよく跳ね上げた。