セイは
ダケンちゃんの心理を
そう分析しながら

チーズスナックを
私の口に押し入れた。


「セイはッ。

ケンちゃんに
あんなコトッ、むぐッ!

言われてッ…もごッ。

やり返したりッはッむぐッ」


私がコトバを続けようと
口を開こうとすると

セイが
どんどんチーズスナックを
私の口の中に
押し込んでくるッ。


ええいッ!!

やめんかいッ!!!!


「うおッ!?」


セイの胸元に
蹴りを一発
お見舞いしてやったッ。


「ぶぼぼぼぼッ♪」


「…トーコ、おまえッ。

口の中から
ボロボロこぼしながら
笑ってるんじゃないぞッ」


ケンちゃん笑いをしていた
私の両頬を

「ハムスターみたいだ」と

モミモミ、モミモミ。

オモチャにしてるッ。


「…ダケンにさ。

子どものつくり方を
知ってる、って
自慢されて

俺、なんて答えたかわかる?」


「…ばかんないッ」

「ほら、またこぼす!」


セイが
私の口からこぼれ落ちた
チーズスナックの欠片を

自分の指に押しつけて


ピンク色の
キレイな色した舌を

出し惜しみするように
ちいさく出して


…舐め取った。


「…ごっくんッ」