「それにさ!」
セイがニッコリ笑って
私のアタマを持ち上げると
枕をスルリ、と差し込んで。
「みんなだって
トーコが
失敗を隠してた、なんて
きっと考えてもないと思うよ」
「え?」
「おバカの
トーコのコトだから
タワシを流したコトにも
気づかずに
帰宅したんだろうな、ってさ」
「…あ」
そうだとしたら…。
「愛すべき
おバカのトーコ!」
セイが私の上に
笑顔のまま重なってきた。
「みんなに電話して
確かめてみるッ」
「あ、おいッ、こらッ」
それはないだろう、って
セイが私に切ない顔で
私に訴えてくるッ。
「俺に寸止め、おあずけ
食らわせるそのクセは
おおいに反省して
落ち込むべきだと思うがなッ」
ケータイを手にした
私の頬を
セイが背後から
ぷにぷに、ぷにぷに、と
甚振ってきた。
「もおおッ」
子どもなんだか
オトナなんだかッ。
「もうちょっとだけ
いい子にして待っててね」
ちゅちゅちゅCHU〜♪
ありったけの愛と
感謝を込めて
私は振り向きざまに
セイに
ちいさなキスを
たくさん、たくさん
プレセントするッ。
ちゅちゅちゅCHU〜♪
チュッちゅ♂022
≪〜完〜≫
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